言論空間ぼんど

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Google翻訳的おとぎ話「桃太郎」

僕のキャスでなかなかの活躍を見せているGoogle翻訳先生に、

この度「桃太郎」を執筆頂きました。

個性溢れる先生の作品をぜひお楽しみください。

 

なお、原典については下記サイトになります。

桃太郎 <福娘童話集 きょうの日本昔話>

 

執筆風景

発表の前に、Google翻訳先生の仕事ぶりを見てみましょう。

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なかなかそれらしく翻訳できているのではないでしょうか。

後は英語に翻訳した文章を日本語に戻すだけです。

 

それでは桃太郎、はじまりはじまり

 

第1章 ドンブラチョ~エネルギッシュで強烈な桃太郎

かつて、祖父と祖母がそこに住んでいました。
老人は山と祖母に川に行くために行った。
老婦人が川でそれをやっていたとき、ドンブラチョ、ドンブラチョ、大きな桃がやってきました。
"ああ、これは良いお土産になるだろう"
老婦人は大きな桃を拾い集めて帰宅した。
そして、老人と老人が桃を食べるために桃を切ると、エネルギッシュな男の赤ちゃんが中から出てきました。
「これは神の確かなものだったに違いない」
子供がいない私の祖父と祖母は喜んでいます。
桃太郎と祖母、桃太郎という名前の祖母。
モモタロはスクスクで育ち、やがて強烈な男の子になった。

 

斬新な訳の連続ですね!

「祖父」「祖母」「老人」「老婦人」「桃太郎」「モモタロ」と序章で人物が6人も登場しています。

桃太郎と祖母、桃太郎という名前の祖母

ややこしいにも程がありますね!

ガルシア=マルケスの「百年の孤独」ばりの複雑な家系ですね!

 

いやしかし、この一家と関係ない人物も混じっているようで、

子供がいない私の祖父と祖母は喜んでいます。

語り手の家系も登場しますね!

人の幸せを喜べるいい老夫婦!

 

さて、物語本編に目を向けてみましょう。

川でそれをやっている(何でしょうね!)老婦人のもとに”ドンブラチョ、ドンブラチョ”と桃が流れてきます。

家に帰って桃を切ると、エネルギッシュな男の赤ちゃんが生まれました(脂ぎってますね!)

この子はその後スクスク育ち、強烈な男の子になります。

子供に「強烈」なんて形容をしますか!さすがGoogle翻訳先生!

 

さて、その後桃太郎はどうなったのでしょうか?

 

第2章 あなたは悪魔を殺すだろう

ある日、桃太郎は言った。
「鬼ヶ島に行き、悪鬼を取り除く」
私が祖母がニキビの餃子を作ったとき、私は鬼ヶ島に行きました。
私は旅の犬に会った。
"桃太郎、どこへ行くの?"
「鬼ヶ島に行って、あなたは悪魔を殺すだろう」
"さて、私の背中にクラストの餃子を1つ与えてください。"
犬は餃子の餃子を手に入れ、桃太郎の一員になった。
そして私は猿に会った。
"桃太郎、どこへ行くの?"
「鬼ヶ島に行って、あなたは悪魔を殺すだろう」
"さて、私の背中にクラストの餃子を1つ与えてください。"
そして次回、私はキジと会った。
"桃太郎、どこへ行くの?"
「鬼ヶ島に行って、あなたは悪魔を殺すだろう」
"さて、私の背中にクラストの餃子を1つ与えてください。"
犬、猿、キジの群を手に入れた桃太郎がやっと鬼ヶ島にやってきた。

 

有名な犬、猿、キジをお供に鬼ヶ島に行く場面ですね。

 

注目していただきたいのは、なんと言っても桃太郎のセリフ!

やたらかっこいいですね!

「鬼ヶ島に行き、悪鬼を取り除く」

鬼退治宣言が力強い!たぶん魔法か何か使えます、この桃太郎!

 

さらにお供の動物たちには、こんなセリフで仲間に迎え入れます。

「鬼ヶ島に行って、あなたは悪魔を殺すだろう」

桃太郎の行き先を聞いたら最後、仲間にさせられます。

強引な手腕はさすが強烈な男の子!

 

さて、この有名な場面においても、

Google翻訳版桃太郎では斬新なアレンジが加えられます。

桃太郎と言えば”きびだんご”。

そんな常識、Google翻訳先生には通じません。

私が祖母がニキビの餃子を作ったとき

ニキビの餃子!

読む年齢層と栃木県に配慮したようですね。

 

さらには犬との邂逅の場面で新たな餃子も登場します。

"さて、私の背中にクラストの餃子を1つ与えてください。"

なんだなんだ!?聞いたことない餃子だぞ、Google翻訳先生!

しかしその謎は次の一文で氷解します。

犬は餃子の餃子を手に入れ、桃太郎の一員になった。

餃子の中に餃子が入っている!

餃子の中から無数の餃子が弾け出す!

 

つまりクラスター爆弾ですよこれ!

 

「クラストの餃子」と呼ばれる武器を手渡し、鬼退治に備える場面なんですね。

確かに武装は大切ですからね!

 

実は武装だけでなく、一戸小隊を組織しているのにも気づきましたか?

最後の一文に注目してみましょう。

犬、猿、キジのを手に入れた桃太郎がやっと鬼ヶ島にやってきた。

2匹と1羽じゃないですよ、群ですよ、群!

そりゃ戦いを挑むのに数は必要ですからねぇ

 

さぁ準備は整った!いよいよ鬼退治の場面です。

 

第3章 驚愕!語り手”私”の正体!

鬼神島では、悪魔が近くの村から宝物と饗宴を集めており、彼らは飲み物の真っ只中にいる。
"誰もが、彼らは混乱しないだろう。
犬は悪魔の帽子にしがみつき、猿は悪魔の物語を傷つけ、꿩は嘴で悪魔の目を突き刺した。
そして、桃太郎は剣を回してひどいです。
ついに悪魔の上司がついに死にました。
「おい、マア、すみません、これです、助けてください」
私は手を取って謝った。
桃太郎、犬、サル、キジは、悪魔から拾った宝物を車で治療して帰宅した。
私の祖父と祖母は、桃太郎の安全な姿を見て喜んでいます。
そして、私たち三人は宝のおかげで幸せに生きていました。

 

まず目を見張るべきは、「鬼ヶ島」の正式名称が明らかになったことですね。

「鬼神島」と呼ぶらしいです。「おにがみ」でしょうか? 言いにくいから「み」が略されたのでしょうか。

続く文章では鬼、もとい悪魔たちの様子も描写されます。

鬼神島では、悪魔が近くの村から宝物と饗宴を集めており、彼らは飲み物の真っ只中にいる。

「酒池肉林」を文字通り体現してますね!なんせ飲み物の真っただ中にいるんですからね!

 そしてそこに現れるは桃太郎一行!戦の始まりです!

犬は悪魔の帽子にしがみつき

 いいですね!兜か何かを剥がそうとしているのでしょうか?がんばれ犬の群!

猿は悪魔の物語を傷つけ

精神的なダメージを与えてますね!

恐らく異教徒を野蛮人扱いして、改宗を迫っていますね!

꿩は嘴で悪魔の目を突き刺した。

新キャラ登場しました!突然出てきたのに、仲間になる場面を描かれたメンバーより仕事してます!致命傷です!

一方桃太郎の戦いぶりはどうかと言うと、 

 桃太郎は剣を回してひどいです。

大道芸に勤しんでる!?しかもド下手なのか!?頼むから仕事してくれ!

 

そうこうしているうちに”鬼の上司”が死にました。

鬼たちの上長って意味なのか、めっちゃ怖い上司なのかはさておき、

鬼たちの間に敗戦の気配が漂っていきます。

 

そしてとうとう鬼側は、桃太郎達に謝罪を表明します。

「おい、マア、すみません、これです、助けてください」
は手を取って謝った。

おまえ、鬼側の人間やったんかい!!

 

ちょいちょい桃太郎を押しおいて登場した語り手の”私”。

桃太郎本人か、別のお供(ワトソン訳的な)かと思っていたのに! 

桃太郎を唆して鬼ヶ島に連れてきて、後は仲間の鬼たちにぼこぼこにさせる算段だったのでしょうか?

真相は鬼神のみぞ知る・・・

 

さて、Google先生訳の「桃太郎」

叙述トリックめいた仕掛けも駆使して、なかなかスリリングな物語でしたね。

幼稚園などお遊戯会で、新訳・桃太郎をぜひ演じてみてください。

登場人物がやたら多いんで全員に役が当てはまりますよ!

もしクレームが来たら、親たちにこう言ってやってください。

「あなたは悪魔を殺すだろう」

 

宇都宮餃子館 健太餃子詰合せ

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